読者の託宣

ホワイトハー「と」(1993年8月発行)



夏です! 毎度、「ホワイトハー『と』」をお買い上げ頂き、誠にありがと〜ございます〜。今回もSF大会記念号としてお送りしております。それでは張り切って参りまショー!


・ 今日は、毎号興味深く読ませてもらっています。いつも各先生方の作品には驚愕の連続であります。私が考えますに、このやうな雑誌が日本の出版業界に存在し、そのうえこのやうに広く受け入れられるということは、日本もそろそろ『と』の概念による変革のときを迎えつつあると認識せざるをえないのであります。  この変革はいずれ、音楽、パソコンなどにも波及し、我が国だけではなく世界を真の桃源郷に変貌させていくことでありませう。
 ところで「スターシップと落語」の第一回は、驚天動地の内に読み終わりましたが、 第二回以降はどうなるのでせうか。個人的には枝雀屋三枝にも活躍の場を与えてほしく思います。
 では、ともに世界の救世主として血と汗を流して参りませう。
                         大阪府  谷 甲川


・ 前略、最近、貴公らTDSFなる怪しげな団体が『と』学会と名のる集団を結成し、徒党を組んで私のような人類に多大なる貢献をなそうとしているものに対する誹謗中傷を開始したと危機ここに断固抗議する。
 一 貴公らは、古代のなぞや大国の陰謀を暴き、マンガという子供にも理解できる平易な方法で世間に広く伝えようと度重なる妨害を堪え忍びながら努力している、あすか あきお氏を否定した。
 ニ ノストラダムスの大予言を斬新な切り口で解き明かし、人類に対する警告をより明確なものとせんとする川尻 徹氏の尽力を嘲笑した。
 三 宇宙の創製のなぞに迫り、遂に解き明かさんとしているコンノケンイチ氏の業績を無視したばかりか、あろうことか否定までして、質問状まで送りつけたと聞く。  四 地球にエネルギー革命を起こし人類を公害とエネルギー危機から解放すべく、普及の努力を続ける偉大なる科学者や技術者たちを愚弄したというではないか。
 五 以上だけでも許し難いのにあまつさえ酒の肴にしてバカ話までしたというではないか。
 以上のほかにも、貴公らの悪行、傍若無人ぶりには目にあまるものがある。だいたい我が国は、宇宙からの正義の支社であらせられる神武天皇の子孫に、悪魔の秘密結社フリーメーソンから代々守って頂いているからこそ貴様らのような不遜の屬までもが安穏としていられるのだ!
 冷静になって良く考えてみたまえ、彼らの理論には何の破綻もないではないか。 今回はこれぐらいにしておこう。では諸君、これからはくれぐれも自重して頂きたい。                                   草々
                         糸満市  神村長平


・ 始めまして、毎号楽しませてもらっています。特に武器づくしと誤伝ごでんが楽しみでした。誤伝ごでんの連載再開はないのでしょうか。
 それから、神風隊長の新刊の復刻予定はないのでしょうか。私は、神風隊長の大ファンなんです。隊長は私の理想の男性です。現実にあんな人がいないのがとっても残念です。それに、私の御祖父ちゃんがいろんなことを知ってて、来戸左衛門博士にそっくりなんですよ。で、聞いてみたら御祖父ちゃんも御祖母ちゃんも神風隊長のことを知っていて大ファンだったそうで、「神風隊秘密倶楽部」というのにも入会していたそうです。
 新刊が出たら必ず買います。今からSF大会が楽しみです。
                          奈良市 氷 鏡子


・ 私、『ごでん誤伝』に触発されて、微力ながら『と』の追及にいそしんでおるものですが、人づてに貴誌の存在を知るに至り、一人感涙にむせんでいます。かくも充実した出版物が日本に存在するとは、(稚内在住の谷君に感謝!)世界に誇れる日本文化の一大成果でありましょう。しかし、ある面においては突出した文化は、誤解を受けやすいものであります。事実一部の誤解した人達の間では、いわれのない悪口雑言の類が上がっていると聞きます。
 また貴誌の方針に賛同している読者の中にも、曲解のあまりとっぴな発言や講堂に走る人たちがいることも見逃せない事実であります。このような誤った人達に惑わされてはいけません。前述の通り、我々の目指すものは、世界に誇ることができるものであります。(我々に誹謗、中傷を投げかける輩こそ唾棄されてしかるべきであると確信します。)今後は、誤解を避けるために直接会って、発言しあえるように、読者主催の交流会など開ければよいのではないかと考えます。それでは皆さんこれからもなお一層『と』の普及、浸透に尽力して参りましょう。
   島原市  栗木 薫


・ お久しぶりです。今回の大会も、思ったより盛況のようで何よりです。  聞いて下さい。私会社で上司に怒られちゃったんです。その人ったら川尻徹や、深野一幸や、五島 勉や、あすかあきおみたいなのばっかり読んでるんですよ。読んでるだけならまだしもまわりの人にも薦めちゃって、モ〜大変。この前も取引先の人とそっちのほうの話しで盛り上がっちゃって、全然仕事にならなかったんですって。社員旅行の宴会でもまわりの人相手に、人類の未来について大演説を始めちゃうし。挙げ句の果てに社長相手にやっちゃったもんだから、社長が激怒しちゃって大変だったんだから。ひどいと思いませんか?それでもその人、全然反省していないんです。事あるごとに「君も、もっとこういう本を読んでまじめに考えたまえ」ですって。だから私、ホワイトハー「と」に書いてあった通りの事を思いだしてちょっぴり反論してあげたんです。そしたら真っ赤になって怒りだしちゃってその日1日憮然としたままだったんですよ。そのうえ、一部始終を、通りかかった常務が見ていたんですって。へへっ、ア〜気持ちよかった!また何かおもしろい事があったらお便りしますね。
調布市  丼辻朱美



 え〜、今回も熱意にあふれたご意見ありがとうございます。なかには少々(というより相当)誤解・曲解をなさっておられる方もおいでのやうですが・・・・。  しか〜し! 今回も何事もなく発行に至りましたのも、読者の皆様のご支援の賜物であります。
 それでわっ、これからも皆様にご愛玩頂けますやう、切にお祈りのうえシメっ!


 引き続き、読者の方々のお便りでお楽しみ下さい(編集部)


・ Juneっ「と」、一気に読み終えました。 深海じゅんの作品かな?お頭がおかしくなるけど、興味深いものでした。 大変らしいですね。私は、平凡な人々にかこまれているので、平和な悩みをかかえてい ます。
「ヨセオン素粒子群と最新物理学」、現実を忘れて楽しめました。ジンライム片手に煙 草くわえながら、こんな世界がたしかに存在するんだよなあなんて、ため息ついていま す。
藤倉珊さんとやくざのケンさんなかったこと、それに少々うすい。読み終わって、ちょ っとがっかりしました。
すみません、作るのは、どの位大変だろうに。
                          新潟県 渡辺美恵


・ 今回のコミケで、神風隊長ほど、おもしろかった本はありません。本当に楽しくワク ワクしながら読みました。
そこで、素朴な疑問なのですが、昭和18年に出版されていたというのは、本当なので すか。当方浅学なものですので、こんなにおもしろいSF小説が、戦前の日本にあった という事が信じられないというのが率直な感想であります。また、「帝国科学振興舎」 なる出版元から出ていたとされる本群は、まだまだ読める可能性はあるのでしょうか。 (”ズバッと”に火星御前の読書会をやったと言う事が出ておりましたので。) 今後、色々と発掘(?)される事を期待しております。
                          東京都 田中一彦


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